暗闇では人の顔は見えません。光がすべてを決めます。
地球上で一番自然で、光量が多いのは太陽光です。
日常の化粧品は太陽光の元で自然で美しく
感じられるように作られています。
舞台化粧や撮影用の化粧品はどう作られているのでしょうか?
人工光で照明する舞台やスタジオでは、日常とは光源が違います。
そのために、光の色や光量を考えなければ化粧ができません。

舞台化粧では日常の化粧品では、ほとんどの場面では役に立ちません。
化粧品の原料の体質顔料等で伸び、カバー力、質感を作りだしています。
着色顔料で色相〈色み〉、明度、彩度を変え、
世界中の人々の肌の色が表現できるようにつくられています。

むかし、昔、化粧品は肌に悪いと思われていた時代がありました。
江戸時代には、ほとんどの白粉が鉛白や水銀白粉でした。
科学的な知識が少ない時代です。世界でも同じでした。
科学技術は日々進化しています。舞台、撮影用の化粧品も、
配合がちがいますが日常の化粧品と同じ最新の原料で作られています。

近年、プロ用化粧品と宣伝し、販売の差別化をしているメーカー
が増えてきましたが、そんなに簡単なことではありません。

長年の経験、研究、化粧文化に対する真摯な心、舞台人にかける愛情
の深さが大切です。時代の最先端をめざし感性を磨いています。